【失敗しない終活】その意味や準備、行うべきことを徹底解説

「終活」という言葉を耳にするたび、心の中でかすかに感じる不安や疑問。

多くの人が終活を先延ばしにしてしまうのは、「知識がないから」、「始める一歩が踏み出せないから」、という声を多く耳にします。

この記事では、終活を進める上での具体的な不安点や疑問をピックアップし、それぞれの解決法を提供していきます。

終活に関する正しい知識や具体的なステップ、そして心の準備の方法など、終活を始めるためのヒントが詰まっています。

この情報を通して、不安を解消し、終活の道をより明るく、より確かなものにしていきましょう。

終活の意味と必要性

終活イメージ

「終活」とは、「人生の終わりのための活動」を略したものです。

人生の総括を行い、人生の最期を迎えるにあたっていろいろな準備を行うことを意味する言葉です。

言葉としての歴史は浅く、2000年代になってある雑誌がこの言葉を使い始めたのですが、社会が急激に高齢化していくことにともなって、社会に広く浸透していきました。

具体的には、終活は身の回りの整理、財産の相続を円滑に進めるための計画、葬儀や墓の準備などがその主な活動内容ととらえられてきました。

でも、 終活は人生の終盤と死後に向けてモノや資産、さらには人間関係を整理し、後の世代への負担を減らすためだけのものではありません。

それまで当たり前だと築き上げてきた、ライフスタイルを見つめ直すことで、残りの人生を充実させて活き活きと生きるための活動が終活の大きな目的だと認識されるようになってきました。

2020年の厚生労働省のデータによれば、高齢者の孤独死が年々増加していますが、家族や親戚との繋がりだけでなく、地域の人間関係の希薄化が指摘されています。

このような背景から、自らの死を意識し、周囲に迷惑をかけないように、亡くなった後に備える活動にとどまらず、周囲とより良い人間関係を築いて生きていくことが大切だと多くの人が意識し始めたことで、実際に「終活」を考えるようになっていのではないでしょうか。

だからこそ終活は、自らの死を迎える準備に留まらず、活き活きと生きために、家族や親しい人たちへの配慮を含む重要な活動といえるのです。

終活のメリット

終活には、自分の意思を明確に伝える、家族の負担を減らすなどのメリットがあります。

終活を進めることで、死後の手続きがスムーズになり、遺族間でのトラブルを避けることができます。また、自分の意志をしっかりと伝えることで、後悔を減少させることもできるメリットがあります。

ある方は、終活を通じて家族とのコミュニケーションが増え、家族間の絆が深まったと話しています。

終活は、自らの意志を家族に伝えることで、後悔を減少させるとともに、家族の絆を深める活動だといえるでしょう。

終活のデメリット

終活には、過度な焦りや不安を感じる、家族との摩擦が生じるなどのデメリットも存在します。

終活を始める際に、死を意識し過ぎると、過度なストレスや不安を感じることがあります。また、家族との価値観の違いから摩擦が生じることもあります。

ある方は、終活を始めた際に、家族間での相続の問題についての意見が分かれ、一時的に関係が悪化したということです。

終活は、家族とのコミュニケーションを大切にしながら、適切なペースで進めることが重要だということがおわかりいただけるかと思います。

終活を始めるべき年齢

「終活」を始めるのに、特定の「最適な年齢」というものはありません。

終活というと、60~70代を迎えた方のものであるというイメージが強いですが、実際にはその限りではありません。

しかし、調査によると、終活を始めたいと考える年齢の最も多い層は65~69歳で21.6%、次いで60~64歳で20.5%と報告されています。このことから、60代中盤以降が終活を意識し始める方が多い時期であるのは事実でしょう。

終活の目的は、遺された家族や周囲の人に苦労をかけないこと、また自分自身の残りの人生をどのように生きるかを考えるきっかけとして行う活動です。

ですから、自分の状況や気持ちに合わせて始めることが推奨されるので、年齢にこだわる必要はありません。

このように、終活を始める具体的な年齢は固定されていないのですから、50代から取り組んでもなんの問題もないわけです。

50代は、退職を迎える年齢をひかえている時期であり、自分の生活や財産を見直す良い機会となります。また、比較的健康であり、物事を計画的に進めることができる年齢でもあります。

終活は、自分のペースで進めるものですから、50代を迎えたら一度考えてみることをおすすめします。決して早すぎるということはないはずです。

終活は具体的に何をするの?

終活は、「終わりの活動」を意味する言葉であり、近年、老後や死後の準備としての認知が高まっているとお伝えしました。

終活は、人生の終盤に向けての心の整理や物質的な整理を進めながらも、より活き活きと生きるための活動を指すといいましたが、初めての方にとってはなかなか見当がつきにくいものです。具体的にはどんなことをするのでしょうか。

その中身は、身の回りのモノの整理、財産の整理や相続の準備、葬儀や墓の準備、などですが他にも重要なものがエンディングノートの作成です。

次の章で、終活の具体的活動について見ていきましょう。

終活でするべきこと11選

2020年の厚生労働省のデータによると、日本の高齢化社会が進む中で、老後の生活や死後の事務手続きに関する不安が増しています。

その解決策として、終活が注目されています。終活は、自分の死後のことを考え、遺産の整理や葬儀の準備などの手続きを事前に行うことを指すのはこれまで述べてきた通りです。

終活により、自らの意志をしっかりと家族や関係者に伝えることができ、スムーズな手続きをサポートする目的があります。

終活の主目的は、死後の手続きや家族への負担を軽減することです。このためには、11の主要な活動が推奨されており、それに基づいて具体的なアクションを取ることが求められます。

多くの専門家たちは、終活を考える人々に、これらの11項目を中心にアドバイスを行っています。

実際に、ある60代の男性は終活を実践し、遺産の整理や葬儀の準備を行った結果、家族から深く感謝される経験をしたという例もあります。

エンディングノート

エンディングノート作成イメージ

エンディングノートは、自分の死後の希望や手続きに関する情報を記録するためのツールです。

死後の手続きは複雑であり、エンディングノートがあると、遺族が迅速かつ適切に手続きを進めることに役立ちます。 

死後の手続きや家族への負担を軽減するために、自分の意志や希望を明確に伝える。エンディングノートはそのための手段として広く認知されています。

ある女性は、エンディングノートを作成し、その中で葬儀の希望や財産の分け方、生前贈与の意向などを詳細に記載していました。

ある男性は、エンディングノートに自身の葬儀の希望や財産の分配方法を記載。家族はこのノートを元に、彼の意志を尊重して手続きを行いました。

このように、エンディングノートはそれまで漠然としていた自らの思いを文章にすることで明確化し、そういった意志をしっかり家族に伝えて、死後の手続きをスムーズに進めることを可能にする重要なツールなのです。

エンディングノートの詳しい作成の仕方については下記の記事で紹介しています。ぜひ、こちらを参考にしてください。
エンディングノートとは?作成法、書くべき項目、遺言書との違いを詳細解説

 荷物の整理・人間関係の整理、デジタルデータ

「終活」では、自分の人生の終わりに向けて身辺の整理を行うことは主要な項目になります。

なかでも特に重要なポイントとして、「身辺の荷物の整理」「人間関係の整理」「デジタルデータの整理」の3つが挙げられます。

身辺整理は、不要な物や情報を整理し、シンプルな生活を目指す活動ですので、余生の生活の質を向上させるのにも役立ちます。

これらを具体的にどのように行うのか、初心者の方向けに詳しく解説していきましょう。

身辺の荷物の整理

  ある男性Aさんは、長年住んできた家に数多くの荷物が溜まってしまいました。親の世代の生活用具から、すでに独立していった子供たちが残していったものまであったからです。

彼は、終活を機にこれらの荷物を整理することに決意しました。

身辺整理のやり方としては、

  ⚫︎ 不要なものと必要なものを分ける。

  ⚫︎ 不要なものはリサイクルショップやゴミとして処分する。

  ⚫︎ 大切な思い出の品は写真に残し、物としては手放す。

などが挙げられます。

人間関係の整理

女性Bさんは、多忙な日常の中で多くの人々との関係を築いて充実した人生を歩んできました。

ただ、儀礼的な関係や仕事上で付き合うだけの人も多いことを分かっていました。そこで、終活を通じて、本当に大切な人々との関係を深めることを決意しました。

人間関係のやり方としては、

 ⚫︎ これまでの人間関係を振り返る。

 ⚫︎ 連絡を取りたい人、取りたくない人をリストアップ。

 ⚫︎ 大切な人々との関係を深めるためのアクションを考える。

などが挙げられます。

デジタルデータの整理

余計な物や情報は、日常生活や死後の手続きを煩雑にします。特にデジタルデータの増加により、その整理の重要性が高まっています。

Cさんは、スマートフォンやPCを活用して情報を収集・保存しています。しかし、データの整理が行き届いておらず、終活を機にこれを整理することを決意しました。

また、ある女性は、老後を迎えるにあたり、長年の写真や書類をデジタル化し、物理的な荷物を大幅に減少させました。

 デジタルデータの整理のやり方としては、

 ⚫︎ 重要なデータとそうでないデータを分ける。

 ⚫︎ バックアップを取る(クラウドサービスや外部ストレージを使用する)。

 ⚫︎ 不要なデータは削除し、整理を行う。

などが挙げられます。

身辺整理は、生活の質を向上させるとともに、家族への負担を減らすための重要なステップです。

ここに挙げた身辺整理方法は、終活をスムーズに行うための基本的な手法です。それぞれのライフスタイルや価値観に合わせて、柔軟に取り入れてみてください。

遺言書の作成

遺言書は、死後の財産分配や自身の意思を明確に伝えるための法的文書です。

法的文書であることが先ほど挙げたエンディングノートとの大きな違いです。

遺言書がない場合、法定相続に基づいて財産が分配されることがありますが、これが本人の意志と異なる場合もあります。

ですから、被相続人の意志で重要な財産を適切に分配し法的拘束力を与えるための手段として、遺言書の作成は強く推奨されるのです。

ある男性は、遺言書にて特定の財産を特定の相続人に渡すように指定。これにより、家族間のトラブルを未然に防ぐことができました。

遺言書は、自身の意思を正確に反映させるための重要なツールであり、家族間のトラブルを防ぐうえでも効果があります。

葬儀の準備・誰に連絡して欲しいか

葬儀の準備は、自身の死後の手続きをスムーズに進めるための活動ですが、葬儀についての項目もとても重要です。

葬儀は、故人を偲ぶ大切な儀式であり、その手続きや内容、さらには葬儀に誰に知らせたいかを事前に準備しておくことで、遺族の負担を軽減することができるからです。

ある女性は、葬儀のスタイルや参列者への連絡方法などを事前に明確にしており、彼女の死後、家族はその通りに手続きを行いました。

葬儀の準備は、故人の意志を反映させ、遺族の心の負担を減少させるために重要なのです。

お墓の準備

お墓参りイメージ写真
お墓の形態は多様化しています

お墓の準備は、故人の遺体や遺骨を安置する場所を選ぶことを意味します。

伝統的な形の家族墓から、都市部の共同墓地や散骨など、多様な選択肢が増えてきています。

自身の希望に合った形で墓所を準備することが、後の家族の手間や負担を減少させることになります。

ここでは、墓じまい、散骨といった墓を持たないことも選択肢になりうることをお伝えしておきます。

ある家族は、故人の意向に従い、家族葬と散骨を選択。これにより、維持管理の手間や経費を大幅に削減することができました。

お墓の準備は、故人の意志のみならず、残される家族、さらには次の世代の事情も勘案して、最適な方法を選ぶことが求められます。

財産整理・お金の計画

財産整理は、現有の財産や資産を明確にし、適切な管理や分配を計画する活動です。

死後の遺産分割や税金の問題を円滑に進めるためには、生前からの財産の整理や計画が不可欠です。

ある男性は、生前贈与を行い、遺産税の節税や家族間のトラブルを未然に防ぎました。

財産整理・お金の計画は、故人の意志を正確に実現し、遺族の負担を軽減するための重要なプロセスです。

預貯金・クレジットカード・有価証券・保険・公的年金・美術品や貴金属・マイナスの財産

前項の財産整理・お金の計画にも関連しますが、預貯金・クレジットカード・有価証券等の財産や負債は、死後の遺産分割や手続きに大きく影響する項目です。

遺産分割は、故人の財産全体を対象とする。そのため、これらの項目を明確にしておくことで、遺族間のトラブルを防ぐことができます。

ある女性は、美術品のコレクションを評価・整理し、特定の家族に譲渡する旨を遺言に記載。これにより、家族間の紛争を避けることができました。

このように、各種の財産や負債を事前に整理・明確化しておくことは、遺産分割を円滑に進めるための鍵となりました。

医療に関する意思表示・介護について

自身の健康状態や望む医療・介護の内容を明確にすることは、終活の一部として非常に重要です。

生命維持治療などの医療判断や、介護の形態は、本人の意思に基づいて決められるべきです。

ある高齢者は、医療に関する意思表示カードを所持し、緊急時に自身の意思が伝わるようにしていました。

医療や介護に関する意思表示は、自身の尊厳を守るための重要なステップです。

仕事

退職後の生活設計や仕事に関する取り決めは、終活の一部として考慮すべき項目です。

退職や後継者の選定は、自身の意思や家族の生活設計に大きく影響します。

ある企業経営者は、後継者の教育・指導を行い、スムーズな事業承継を実現した。

仕事や事業の承継に関する計画は、自身と家族の未来を考える上での重要な要素です。

住宅などの不動産

不動産の管理や承継は、終活の中でも特に重要な部分を占めます。

不動産は、資産価値が高く、相続時に税金やトラブルの原因となりましたことが多いましため。

ある家族は、家や土地の相続について、専門家のアドバイスを取り入れ、事前に計画を立てていたことでトラブルを避けることができました。

不動産に関する計画や管理は、終活の中でも特に慎重に進めるべき項目です。

生きがい・老後にやりたいことなどを考える

あなたは、子供の頃に得意だったこと、青年期や壮年期にやりたくても忙しくてできなかったことなど、今になってやってみたいことなどありませんか。

老後の生きがいや趣味として、やり残していた夢を明確にして実現することは、心の終活として非常に重要です。

生きがいや目標を持つことで、健康寿命の延伸や生活の質の向上が期待できるからです。

ある高齢者は、終活を機に新しい趣味をはじめました。絵画を始め、その活動を通じて多くの人々との交流を楽しんでいます。

このように、老後の生きがいや目標を持つことは、心の健康や生活の充実度を高める要因となります。

老後の生活を支える契約

「終活」というフェーズに突入し、多くの人々が老後の生活に対する不安や疑問を抱えています。

特に、「私の財産はどうなるのか?」、「万が一のとき、誰が私の代わりに手続きをしてくれるのか?」といった心配事が頭をよぎることでしょう。

この章では、そんなあなたの疑問を解消するための「老後の生活を支える契約」について、具体的に解説しています。

多くの人が同じ疑問を抱えていたときに、これらの契約を知り、老後の生活が一変しています。

その実体験を基に、どのようにして彼らが安心して老後を迎えることができたのか、その秘訣をお伝えします。

この情報を手にすることで、あなたも安心して未来を迎える第一歩を踏み出すことができるでしょう。

財産管理委任契約

財産管理委任契約は、自身が判断能力を失った際に、信頼する者に財産管理を任せるための契約です。

老化や病気により判断能力を失うリスクがありますため、事前に安心して財産を委ねられる契約が求められます。

ある女性は、認知症の進行を懸念し、早期に財産管理委任契約を結び、安心して老後を迎えました。

財産管理委任契約は、未来の不確実性に備え、安心して老後を過ごすための重要な契約です。

財産管理委任契約の詳細については下記の記事で紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

終活での財産管理委任契約のポイント【専門家が解説】

任意後見契約

任意後見契約は、判断能力が不十分となった際に、指定した人に生活全般の支援を依頼する契約です。

高齢化社会において、自身の意思決定が難しくなる可能性が高まっています。この契約はそのサポートを担保するためのものです。

ある男性は、事故により判断能力を一時的に失ったが、任意後見契約により日常生活を支えられた。

任意後見契約は、意思決定のサポートを確実にするための有効な手段です。

見守り契約

見守り契約は、高齢者や障害者の日常生活をサポートするための契約です。

社会の高齢化や核家族化により、孤独死や生活困窮が増加しています。見守り契約は、これらのリスクを軽減するための手段として注目されています。

ある高齢者は、見守り契約により地域のボランティアから日常的なサポートを受けています。

見守り契約は、高齢者や障害者の安全や生活の質を向上させるための有効な契約です。

死後事務委任契約

死後事務委任契約は、死亡後の様々な手続きを指定した者に委任するための契約です。

死亡後の手続きは複雑であり、遺族には難しい場合が多い。この契約は、その手続きをスムーズに進めるためのものです。

ある家族は、死後事務委任契約により、司法書士に複雑な手続きを委任し、スムーズに遺産分割を行いました。

死後事務委任契約は、死亡後の複雑な手続きを円滑に行うための重要な契約です。

死後事務委任契約については下記の記事で詳しく解説しています。こちらもご覧ください。

【失敗しない死後事務委任契約】葬儀や財産整理で遺族に負担をかけたくないあなたへ

民事信託

「民事信託」とは、自分の大切な財産を誰かに預けて有効に管理・運用・処分してもらう方法のことを指します。

具体的には、財産の持ち主である「委託者」が、信頼できる第三者である「受託者」に財産を管理・運用・処分するように頼む契約です。

民事信託の手続き方法:

  1. 信託契約による方法: 委託者と受託者が直接契約を結ぶ。
  2. 遺言による方法: 遺言を通じて信託を設定。
  3. 自分で信託宣言を行う方法: 自らが信託を宣言して設定する。

民事信託は、例えば親が認知症になって財産の管理ができなくなるような状況の備えとして活用することができる方法として知られています。

終活のサポートを受ける方法

終活は、自身の死後の手続きや家族への負担を軽減するための重要なステップです。しかし、終活の具体的な方法や手順については、多くの人々が不慣れであり、どのように進めるべきか迷ってしまうことも少なくありません。

そこで、このセクションでは、終活のサポートを受けるための方法についてご紹介します。専門家の意見を取り入れることで、より確実で効果的な終活を進めることができるでしょう。

終活コンサルタントや士業への相談

終活コンサルタントや士業(例:弁護士、司法書士、税理士など)は、終活のプロフェッショナルとして知識や経験を持っています。これらの専門家に相談することで、遺産分割や遺言書の作成、葬儀の手配など、終活に関する多くの事項を的確に進めることができます。

終活コンサルタントは、終活全般に関するアドバイスやサポートを行っており、具体的な手続きだけでなく、心のケアや家族とのコミュニケーション方法についてのアドバイスも得ることができます。

一方、士業は法的手続きや税務処理に関する専門知識を持っており、遺言書の作成や相続税の対策など、専門的なアドバイスが受けられます。

有益な書籍やセミナーへの参加

終活に関する情報やノウハウは、書籍やセミナーでも得ることができます。終活に関する書籍は、実際の経験談や専門家の意見、具体的な手続き方法など、多岐にわたる情報が網羅されています。

書店やオンラインショップで、自分の状況やニーズに合ったものを選んで読むことで、終活のイメージを具体的にすることができます。

また、終活に関するセミナーも増えてきています。セミナーでは、専門家が直接講演を行い、参加者とのQ&Aセッションなども設けられることが多いため、自分の疑問点を直接専門家に質問するチャンスも得られます。

終活の実践例や最新の情報を知ることで、より効果的な終活を進めるための手助けとなるでしょう。

終活は、自分の人生の最終章を迎えるための大切な準備です。適切なサポートを受けることで、家族や自分自身のために、心の平和を得ることができるでしょう。

自治体への相談

自分の終活について住んでいる自治体に相談したいと思う方も多いと思います。ですが、残念なことに、自治体による終活支援はまだまだ少ないようです。

2023年10月22日、産経ニュースが、「自分の葬儀は?お墓は?おひとりさまの終活を自治体がサポート」と題した以下のような内容の記事を配信しています。

「自治体が高齢者、特に1人暮らしの人々の終活をサポートしているケースがあります。

そんな中で注目されているのが、神奈川県大和市が展開している積極的な取り組みの事例です。

大和市の「おひとりさま政策課」は、終活に関する相談を受け付け、専門業者や専門家を紹介するサービスを提供しています。

具体的には、合葬墓の希望や、遺品整理、死後事務委任契約などの相談に応じて、市が連携する専門家や業者を紹介しているというものです。

死後の遺品整理など死後事務委任契約の希望があれば、市が連携する神奈川県司法書士会の司法書士から連絡がいくように手配しています。

また、登録制度を設けており、生前の安否確認や死後の手続きをサポートしています。

この取り組みを始めた背景には、所得制限を設けず、誰でも終活の相談ができるようにするという市の方針があります。

大和市の終活への関心は増加しており、具体的なサポートを進めることで、市民の終活に対する取り組みを促している。

残念ながら具体的な行動に移している人はまだ少ないとのことです。

全国的に見ても、自治体による終活支援はまだ少なく、終活の必要性は高まっており、より簡単に取り組める仕組みの提供が求められています」

確かに終活支援をしている自治体は少ないかもしれませんが、いろいろと相談に乗ってくれるのが役所です。

どこの自治体にも介護保険などを担当する部署があり、高齢者福祉課などの名称でさまざまな案件の処理にあたっています。

部署の名称に拘らず、就活についても遠慮せずに相談してみることをお勧めします。

まとめ

私たちが生きる中で、終活という取り組みは近年注目されるようになりました。

終活を考えることは、単に死後の手続きや財産のことだけでなく、人生の終盤における価値観や想いを家族や関係者と共有することの重要性を認識することでもあります。

以下、終活の意義と今後のステップについて簡単にまとめていきます。

終活の意義とその重要性の再確認

終活は、自分の死を受け入れ、その後の手続きや負担を最小限にするための活動です。

しかし、それだけではなく、自分の意志や願いをしっかりと伝え、家族や関係者との絆を深める手段でもあります。

死は避けられないものであり、その事実を前提として、どのようにその時を迎えるか、どのような準備をするかを考えることは、自分自身の人生を尊重し、家族を思う気持ちからも非常に重要です。

今後のステップや行動計画の提案

終活を考える上での具体的なステップとして以下の提案をします:

自分の意志の確認

死後の希望や、財産の分配、葬儀の形式など、自分の意志を明確にしましょう。

家族や関係者とのコミュニケーション

自分の意志を家族や関係者に伝え、理解してもらうことが大切です。

エンディングノートや遺言書の作成

自らの意思を明確化するためにエンディングノートを、また法的な手続きをスムーズに進めるため、遺言書の作成を検討しましょう。

終活のサポートを受ける

終活コンサルタントや士業への相談、書籍やセミナーの活用など、専門家の意見や情報を取り入れることがおすすめです。 終活は、自分の人生を振り返り、今後の人生をより良くするための大切なステップです。早めの取り組みと、家族や関係者とのコミュニケーションを大切にし、心の平和と家族の安心を手に入れましょう。


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