日常生活であいにく、友人・知人とのお別れの場面が来てしまうこともあります。
悲しい気持ちもあふれてしまいますが、親・兄弟や親戚というもっと身近で大変な葬儀の前に、悲しみの場面を経験しておく機会にもなりますので、心をこめて参列させていただきましょう。
またこんな時に「弔辞」を頼まれた場合の参考内容です。
「弔辞」とは、亡くなったことの悲しみやその人を悼む気持ちを表す故人へ贈る別れのことばです。
葬儀で故人と親しかった人が依頼されることが多く、友人代表として「弔辞」を頼まれた時は快く引き受けましょう。その際、いくつか参考になる点をご紹介します。
弔辞を読む時の流れ
・名前を呼ばれたら、起立し遺族に一礼して、祭壇前に進みます。
・封筒から便箋を出し、封筒を下にして便箋を開きます。
・遺影に一礼して、両手で弔辞を捧げ持ち、ゆっくりと読みます。
・読み終えたら、便箋を封筒に戻し、表書きを霊前に向けて捧げます。
・遺影に一礼、遺族に一礼して席に戻ります。
弔辞の構成と例文
弔辞の内容に決まりはありませんが、故人に未練が感じられる「ごめんなさい」「申し訳ない」などのことばは、不快にとられることがあるので避け、明るく送り出せることばにした方がいいと言われています。
訃報に接しての悲しみ
亡くなった事実に対する悲しみのことばです。「苦しい」「なかなか治らない」など「死」を含むことばも除外した方がいいと言われています。
冒頭の言葉
「弔辞。友人代表としてお悔やみ申し上げます。」
訃報に接しての悲しみ
「Bくん、以前食事に出かけた時は、あんなに元気だったのに….
突然帰らぬ人になろうとは、誰が予想できたでしょうか。無二の親友としてお付き合いしてきた私たちが、こんな形でお別れして、二度と会えないなんて信じられません。」
「Aさん、ついにお別れの時が来てしまいました。
あなたの病気を知ってから、いつかはこの時が来るものとは覚悟はしておりました。実際に今日この時を迎えるとは悲しみでいっぱいです。」
「もうこれからはどこを探しても、あなたにお目にかかることが出来ないと思うと、悲しみで胸が張り裂けそうです。」
故人の経歴や功績、エピソードなど
「あなたとは幼なじみで、15年もの長いおつきあいでした。」
「学生時代にはよくお互いの家に泊まり、夜の更けるのも忘れ、授業やアルバイトの話で盛り上がりましたね。」
「卒業後私は地元に残り、あなたは東京へと離れ離れになりました。でも帰省した時には必ず連絡してくれ、おしゃべりで盛り上がり、本当に楽しかったね。」
遺族へのお悔やみ
故人へお別れする前に、遺族に対してお悔やみを述べます。
「ご家族のみなさま、心よりお悔やみ申し上げます。こんなことになるなんて本当に残念です。悲しくて胸がはりさけそうです。特にご両親のお悲しみは計り知れないものとお察しいたします。」
結びの言葉
最後は故人への別れのことばで弔辞を結びます。普段の会話に近い内容や読み方が適しています。生前の友人に語りかけるようなイメージでいいのです。
「Bくん、どうぞ安らかに眠って下さい。また、天国であなたとお会いできる日までお別れです。」
「Aさん、友人としてのかけがえのない思い出をありがとう。本当に心からありがとう。」
以上、友人・知人とのお別れの葬儀で、弔辞を頼まれた時の参考にしていただけると幸いです。
コメント